いえいりファミリー歯科の歯周病治療
歯周病とは?
歯周病は、P.g菌に代表される歯周病菌への感染で発症する病気です。歯茎に炎症をもたらし、ブラッシング後に出血するなどの症状が現れます。重症化すると、顎の骨にまで感染が広がって、最終的には歯が抜け落ちる病気です。
歯を失う原因の第1位は歯周病
歯というのは、加齢に伴って抜け落ちていくものではありません。なぜなら、オーラルケアをしっかり行っている方は、80歳になっても28本すべての歯が残っていることも珍しくないからです。一方、オーラルケアが不十分で口腔衛生状態が悪いと、歯が抜け落ちる病気を発症してしまいます。その代表が「歯周病」です。
歯周病は、歯茎や歯根膜、歯槽骨といった歯を支える大切な組織を破壊します。自覚症状に乏しく、気付いた頃には手遅れになっていることも多々あります。それだけに、はを失う原因の第1位は歯周病となっているのです。
歯周病と全身の病気との関わり
歯周病による悪影響は、歯茎や顎の骨だけにとどまりません。重症化することでさまざまな全身疾患のリスクを引き上げることがあります。以下に挙げるような全身の病気には要注意です。
- 脳血管障害
- 糖尿病
- 心疾患
- 早産・低体重児出産
お口の中で歯周病菌が繁殖すると、血流に乗って全身へと巡り、これらの病気を誘発することがあります。それだけに、歯周病の早期発見・早期治療、病態のコントロールが重要といえるのです。
歯周病治療の流れ
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歯周病検査
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始めに、歯周組織の状態をお調べします。
レントゲン検査
視診では確認することができない歯の根っこや歯槽骨の状態を調べます。
歯周ポケット検査
歯と歯茎の境目にある「歯周ポケット」の深さを測定します。歯周プローブと呼ばれる器具を挿入することで、ポケットの深さだけでなく、出血の有無による炎症の度合いも調べることができます。
歯の動揺度検査
ピンセットを使って、歯が揺れ動かないかを調べます。動揺度が大きいと、それだけ歯周組織が破壊されていることを意味します。
かみ合わせの検査
かみ合わせに異常があると、歯や歯茎、歯槽骨に過剰な圧力がかかります。その結果、歯周組織に炎症をもたらします。
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歯周基本治療
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歯周病の症状が認められた場合は、次に挙げる歯周基本治療を行います。
ブラッシング指導
歯垢や歯石が形成されないよう、最適といえるブラッシング法をご提案いたします。デンタルフロスや歯間ブラシなどの使用方法も併せてお伝えいたします。
スケーリング
歯冠部に付着した歯石を取り除きます。スケーラーと呼ばれる専用の器具を用いて、効率良く除去いたします。
ルートプレーニング
歯根部に付着した歯石を取り除きます。スケーラーを歯周ポケットの中にまで挿入しますが、あらかじめ麻酔を施すことから痛みを感じることはほとんどありません。
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歯周外科治療
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歯周基本治療で症状の改善が認められない場合は、以下に挙げるような歯周外科治療を行います。
フラップ手術
歯周ポケット深くに形成された歯石を取り除くための処置です。歯茎をメスで切開して、歯根面を露出させ、スケーリング・ルートプレーニングを行います。
エムドゲイン
歯周病菌によって破壊された骨を再生させる治療法です。フラップ手術を行って患部の汚染物質を取り除き、エムドゲインゲルと呼ばれる薬剤を塗布します。施術後に縫合することで、歯周組織が徐々に再生されていきます。